「つみたてNISAは非課税だから安心!」と思って始めた人も多いはず。
しかし、制度を正しく理解していないと、思わぬ落とし穴にハマってしまい、せっかくのメリットを活かせないことも…。
今回は、初心者がやりがちな 3つの勘違い を取り上げ、実際の事例やデータを交えながら解説します。
これを読めば、つみたてNISAをより正しく、そして効率よく活用できるはずです。
勘違い① 「つみたてNISAなら絶対に損しない」
非課税制度という言葉の響きから「元本保証される」と思い込む人がいます。
しかし、つみたてNISAはあくまで投資信託やETFなど金融商品を購入する制度であり、商品の価格は相場に左右されます。
特に株式市場は短期的に大きな値動きをするため、始めて数年はマイナス評価になることも珍しくありません。
たとえば、リーマンショック時には米国株式市場が半年で約半値になりました。もしその時点で売却していれば、大きな損失を確定させてしまうことになります。

✅ ポイントは 「長期で持つ」こと。
過去のデータによれば、米国株(S&P500)は 15年以上の長期保有でマイナスになった期間はほぼゼロ です。
つまり、短期の上下は気にせず、時間を味方につけることが大切なのです。
👉 関連記事:【投資初心者向け】なぜS&P500を積み立てる人が多いのか?メリットと落とし穴を徹底解説
勘違い② 「いつでも引き出せるから安心」
「つみたてNISAは売ればすぐ現金化できる」と思っていませんか?
確かに売却すれば現金は戻りますが、その年に使った非課税投資枠は二度と戻ってこないというルールが落とし穴です。
たとえば…
- 年間120万円の枠をフルで投資
- 翌月に急な出費で60万円分を売却
- すると、その年の残りの非課税枠は「ゼロ」
このように、途中で引き出すと投資効率が大きく下がってしまいます。
つまり「急に必要になるお金」までつみたてNISAで運用するのは危険なのです。
👉 対策は、生活防衛資金を別に確保しておくこと。
最低でも生活費6か月分を普通預金や定期預金に置き、その上で余剰資金をNISAに回すのが鉄則です。
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勘違い③ 「つみたてNISAは手数料ゼロ」
「非課税」と「手数料ゼロ」を混同してしまう人も多いです。
実際には、つみたてNISAの対象商品でも 運用管理費用(信託報酬) が発生します。
たとえば人気の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」では、信託報酬は0.09372%(2025年9月時点)。
数字だけ見ると小さいですが、長期で運用すると数十万円以上の差になることも。
例:1000万円を30年間運用した場合
- 年率0.1% → コスト約30万円
- 年率0.5% → コスト約150万円
この差は見逃せませんよね。
だからこそ、「信託報酬の低さ」こそ最重要ポイントとして商品を選ぶべきなのです。
👉 関連記事:【2025年最新版】今こそ知るべき!“年金・NISA・節約”の最新トレンド
まとめ|「勘違い」をなくせばつみたてNISAは最強の味方に!
- ✅ 損しないわけではない → 長期投資が前提
- ✅ いつでも自由に使えるわけではない → 枠は再利用できない
- ✅ 手数料ゼロではない → 低コスト商品を選ぶのが鉄則
つみたてNISAは、投資初心者からベテランまで幅広く使える「国の制度」です。
しかし、制度の特性を誤解してしまうと、本来得られるはずのリターンを逃してしまうこともあります。
特に20代・30代の方は、長い時間を味方につけられるため、今から始めるのが最も効率的です。
「正しい知識」を持って運用を続ければ、将来の選択肢を大きく広げることができるでしょう。
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